take a photo

ダイゴのポケナビをこっそり確認する夢主

 目の前のテーブルの上にはポケナビが無造作に放置されていた。私は躊躇うことなくそれに手を伸ばす。
 ロック解除の方法は知っている。それとなく見ていたから変えていない限りこれで解除されるはず……ほら開いた。
 こんな風にこっそり覗かなくてもダイゴ本人に直接頼めばきっと嫌がることなく見せてくれるだろう。そもそも、別に何かを疑っているから覗くわけではない。単純な興味、プライバシーには十分配慮してダウンロードしてるアプリとか検索履歴なんかを確認するだけ。メッセージアプリはたとえロックが掛かってなくても見ない。万が一変なものを見たら大変だから。
 さて、と。まず目に付いたのはカメラ。そういえばダイゴが何かを撮っているところは殆ど見たことがないけれど、どういう写真を撮るんだろう。石の写真、あとはポケモンの写真かな。自撮りをするイメージはないけどあったら貰っちゃおう。
 ところがアルバムを開いてまず最初に出てきた写真はそのどれでもなくて、私は自分の目を疑った。
 殆ど何も変わらない写真が何枚も並んでいる。
それは随分と気持ちよさそうに眠っている私だった。
「悪い子だね」
 背後から声がして、あっと声を上げたら手の中のスマホを取られてしまった。ダイゴは少し怒ったような顔を作って私をにらみつける。気付かれる前に戻すつもりだっのに。いやそんなことよりも、だ。
「何あの写真」
「{{kanaName}}があんまりにも可愛かったから」
「だ、だからって勝手に撮るなんて」
「{{kanaName}}だってこの前撮ってたくせに」
「なっ……」
 いつも私より早く起きちゃうダイゴが珍しくまだ寝ていたから、こっそりバレないように寝顔を撮ったのにどうしてそれをダイゴさんが知ってるの。もしかして。
「気づいてたの?!」
「やっぱりあの時撮ってたんだ」
 不敵にダイゴが笑う。そして、
「おあいこだからこの話はおしまいだ」
 私の間抜けな寝顔の写真はダイゴのスマホの中で気持ちよさそうにいつまでも眠り続けることになった。