潮騒に誘われて

海辺で戯れる夢主とダイゴ

 約束の時間まで30分ほどあったから砂浜へとやって来た。海開きはまだまだ先だけど手を沈めると海水の心地よい冷たさに思わず頬が緩む。しばらくちゃぷちゃぷと両手を波に任せているとそれだけでは勿体ない気がして、私は靴を脱ぎ捨てると寄せては返す波に足を踏み入れる。海の冷たさと波に合わせて動く砂、何だかくすぐったいような不思議な感覚についつい面白くなって足踏みをしたりより沖へと歩を進めたりした。
「あんまり遠くへ行くとメノクラゲに刺されるよ」
「わっ、」
 肩を掴まれ驚いた拍子によろけて後ろへと倒れてしまう。それをダイゴは「危なかったね」なんて笑いながら難なく受け止めて。
「まだ少し冷たいね」
 その声にはっとして足元に目を向ける。ダイゴも私と同じように靴を脱ぎスラックスを捲っている。普段あまり素肌を晒さないダイゴにしてはそれはとても珍しくて、私の視線は思わず釘付けになってしまった。
「何か面白いものでも見つけたかな」
「そ、そんなことないよ」
 まさか見とれていたなんて言えるはずもなく、慌てて視線を上げてかぶりを振った。
「海で遊ぶにはまだ早いから今日はミナモに行こうか」
 私は何処でも構わないけれど一体どうしてミナモなんだろう、それを訊ねるとダイゴはいたずらっぽい笑みを浮かべ、
「{{kanaName}}にぴったりの水着を買いに行かないと」
 真っ赤になった私をひょいと抱き上げいつの間にか出していたエアームドの背中へといざなった。