ダイゴ視点/不器用な恋人夢主と甘やかしたいダイゴ
折角彼女と二人になれる時間だから何かしよう、何処かへ行こうと忙しなくしてみるけれど{{kanaName}}は時々物足りなさそうな顔をする。そんな時はどちらかの家へ行こうかと提案するといいのだとつい最近覚えたボクは彼女の機嫌を損ねないよう気をつけながら家へと招待する。今日はこの前見つけた石を見せたいんだと我ながら不格好な言葉を吐く。ボクが石を口実に誰かを家へ誘うなんて{{kanaName}}くらいなんだけどきっときみはそんな事にはまったく気づかないだろう。 わたしあんまり興味ないんだけど。{{kanaName}}は唇を少し尖らせしかし期待を込めた瞳でボクを見つめる。ボクはそんな彼女の淡い下心に気付かない振りをしてエアームドにトクサネまでの飛行をお願いをする。聡明なエアームドは{{kanaName}}を見るなり足を折りボクのお姫様がその背に乗るのを静かに待つ。夕焼けの朱を受けてエアームドはまるで炎のように煌めいている。 「キレイだね」 「{{kanaName}}も綺麗だよ」 「そういうの、いいから」 {{kanaName}}は照れを隠すようにいそいそとエアームドに乗り、その心地良い冷たさを楽しむようにエアームドの首に抱きついた。たとえそれがポケモン相手とはいえ、妬かずにはいられない。ボクは彼女の後ろへ乗ると{{kanaName}}の腰に腕を回し自分よりも随分と華奢な背中に頬を寄せた。 何度か彼女をエアームドに乗せているといくつか分かったことがあった。{{kanaName}}がボクの後ろに乗る時はご機嫌だから、前に乗る時は構って欲しい時だ。今も口では「やめてよ」と少し尖った声を出しているけれど身をよじったり手を振りほどくことはない。ちらりと見える横顔はほんのり色づき触れた肌はいつもより熱を帯びている。 「今日は何時までいけるのかい」 「……べつに、」 本当は甘えたくてたまらないくせに恥じらいを握りしめるせいで返事すら上手く出来ないなんて、なんて不器用なお姫様だろう。そのくせ瞳はあまりにも正直に胸の内を伝えてくるものだからその瞳ごと食べてしまいたくなる。 「{{kanaName}}」 少しの沈黙の後「なぁに」言葉だけが返ってくる。きっと今の彼女は赤い顔を何とか隠したくて必死に違いない。 だから、つい、ボクは{{kanaName}}の耳へと唇を近づけ一音ずつ気持ちを込めて囁いた。 「愛してるよ」